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ダイエット目的で脂肪吸引切除しても中枢神経が脂肪を増やそうとする

ダイエットは体脂肪が増えるのに比例して、体脂肪自体から何らかのシグナルが発せられ、食欲を調節しているという仮説を検討しましょう。

哺乳類では、体脂肪の増加が食欲抑制をもたらすことは、実験からみて間違いないでしょう。では、体脂肪を減少させると、食欲はどのように変化するのでしょうか。

体脂肪が食欲を調節するためのシグナルを出しているならば、体脂肪の減少は、そこからのシグナルの減少を意味します。中枢(脳)からみれば、減少したシグナルは、エネルギー源である体脂肪量が不足していることをあらわしています。

体脂肪が減少すれば、中枢は脂肪を増やそうとするため、食欲が高まることが予想されます。

一方、脂肪組織を切除したとき、エネルギー消費が増加しないとすると、摂取カロリーの増加は、取り除かれた脂肪組織を補うことになるはずです。補われる脂肪は、切除された部位かもしれないし、それ以外の部位であるかもしれません。

肝臓を部分的に切除すれば肝再生がうながされるように、外科的な切除は、その部分の再生機構を活性化します。もし、ダイエット目的で脂肪が切除された部分で再生すれば、その作用は、一般的な組織の修復機構かもしれません。

しかし、切除された所以外でも脂肪の増殖が起こり、体脂肪が総量としてもとに戻れば、体脂肪の総量が中枢で感知され、総量が調節されている根拠の一つとなります。

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ダイエットや肥満研究のはじまり

1920年代、アメリカの科学者の中には、肥満が遺伝によって起こると考えるグループがありました。当時の遺伝説では、肥満であることは優性遺伝、痩せは劣性遺伝と考えられたのです。

ヒトは父親由来の遺伝子と母親由来の遺伝子をそれぞれ一本ずつもっていますが、それを対立遺伝子といいます。

優性遺伝とは、その一対の遺伝子のうち、一本だけでも該当するものがあれば、その遺伝子の特徴があらわれる場合をいいます。

一方、劣性遺伝では、一対の遺伝子の両方にその遺伝子がそろったときに、はじめてその特徴があらわれます。そのため、太った男性と痩せた女性が結婚した場合、その子どもは太っているか並みの体格になるとされました。
 
別の説では、まず肥満者を二種類、すなわち外因性肥満と内因性肥満とに分類しました。外因性肥満者とは、過食をするが筋肉質であり、基本的に健康状態のよい人々です。

外因性肥満者は、快活で精神的にも安定しており、一般的に男性が多いとされた。一方、内因性肥満者は、何らかの代謝障害があり、筋肉質ではなく、健康状態はよくない・・性格も悲観的で気むずかしい場合が多く、一般に女性が多い・・

この外因・内因説は、細部を変えてしばしば登場した仮説でしたが、医学的根拠に乏しく、基本的にあまり支持は得られなかったようです。

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